「北京オリンピック世界最終予選」第6戦

「FIVB北京オリンピック世界最終予選兼アジア大陸予選」男子日本大会、第6 戦の対戦相手はアルゼンチン。この試合に勝利すれば、1992年バルセロナオリンピック以来16年ぶりとなるオリンピックの出場権獲得が決まる日本は、セットカウント3-2で見事アルゼンチンに勝利し、悲願の北京オリンピックの出場を決めた。

対戦チーム セット
カウント
1 2 3 4 5
日本 5勝1敗 3 26 25 25 17 20
アルゼンチン 4勝2敗 2 28 13 19 25 18
日本チームのスターティングメンバー(第1セットのみ)

石島

山本

松本

山村

朝長

越川

リベロ: 津曲

 

 第1セット、緊張からか両者ミスの目立つ立ち上がり。日本は山村宏太の速攻などセンターを軸に攻撃を組み立てようとしたが、なかなか流れを引き寄せられず、7-9とリードを奪われた。しかしアルゼンチンのミスに助けられ、同点に並んだ日本。日本はアルゼンチンの高いブロックに苦しめらながらも、粘り強くボールをつなぎ得点、16-14とリードを奪った。しかし、対するアルゼンチンもジャンプサーブやパワースパイクで応戦し、20-20と再び並んだ。そこから2連続得点を許した日本は20-22と苦しい展開。しかし、21-23から越川優、山本隆弘が2連続でブロックに成功。再び23-23の同点に並ぶと、そのまま試合はデュースにもつれこんだ。しかし、最後はアルゼンチンに2連続で強打を決められ、26-28。日本は接戦の末第1セットを奪われた。

 第2セット、ミスの多いアルゼンチンに対し、石島雄介が相手コートをよく見極めフェイントを決めるなど、冷静な判断が際立つ日本。9-6と序盤アルゼンチンからリードを奪った。アルゼンチンは今セット途中交代で入ったチャベス,ルカスの強打などで応戦したが、ミスの多さから点差が詰められず13-9、徐々に日本はリードを広げた。そのまま流れに乗った日本は、山本のブロックポイントや、朝長孝介のサービスエースなどで連続得点に成功。16-10とアルゼンチンを大きく引き離し、完全に試合の主導権を握った。その後も攻撃の手を緩めない日本は、強気のサーブでアルゼンチンを崩し、単調になった攻撃をブロックする思い通りのゲームメイク。最後まで攻め続けた日本は25-13と大差をつけ第2セットを奪い返した。

 石島のフェイントポイントから始まった第3セット。序盤から両者一歩も譲らぬ激しい打ち合いとなった。アルゼンチンのミスの多さに助けられ、8-5とリードを奪った日本。サーブレシーブの安定しないアルゼンチンは思うように攻撃が組み立てられず苦戦を強いられた。しかし11-6からポルポラト,グスタポのサーブに崩された日本は、アルゼンチンに5連続得点を許し11-11、同点に並ばれた。このピンチの場面で越川に代え荻野正二を投入し、レシーブの安定を図った日本。その作戦は見事成功し、4連続得点に成功した日本は15-11と再びアルゼンチンからリードを奪った。その後、石島のサービスエースや山本のスパイクが連続して決まり流れに乗った日本。最後は石島がしっかりと締め、25-19、日本は第3セットを連取した。

 北京に王手をかけた第4セット、日本は越川に代え、引き続き荻野をスタメンで起用した。立ち上がりアルゼンチンの強打とフェイントを織り交ぜた攻撃に苦戦を強いられた日本は、6-8とリードを奪われた。10-11、競った場面でセッターを朝長から宇佐美大輔に代え逆転のチャンスを狙った日本。しかし、後を追う展開の日本はどこか空気が重くミスが目立ち始め、14-19と大きく点差を引き離された。そこで再びセッターを宇佐美から朝長に戻し、建て直しを図ったが、集中力の糸が切れたような日本は終盤までミスが目立ち、17-25で第4セットを奪われた。

 勝負の第5セット、立ち上がりから石島のフェイント、山本の強打が決まり流れに乗った日本。しかし対するアルゼンチンも一歩も引かず前半から激闘となった。強気に攻め続けた日本は山本のサービスエースが決まり7-3、リードを奪った。しかし、8-5からエルナンデス,マルティンのサービスエースが決まり8-6、日本は徐々に点差を詰められた。だがその後、松本がポルポラトのスパイクを連続して止め、11-7、流れは日本に傾きかけた。しかしアルゼンチンも必死の反撃で再び点差を詰め、13-12。苦しいこの場面で松本に痛恨のスパイクミスが出て、13-13と並ばれた。試合は再びデュースにもつれこみ、14-14から山村がブロックを決め、15-14。しかし、ここからが一点を争う展開。18-18からアルゼンチンが痛恨のサーブミスを犯し、19-18。最後は荻野がスパイクを決め、20-18、セットカウント3-2で日本はアルゼンチンに勝利し、見事北京オリンピックの出場権を獲得した。

FIVB公式試合記録(英語)


監督コメント

「今日のゲームはオリンピックを経験したことがない選手がほとんど。ああいう異様な雰囲気になったときは瞬時に判断をしなければならない。昨日、荻野を投入して上手くいった。2試合続けての起用はどうかなと思ったが、荻野が入ることによって石島が落ち着いた。最後の一点を荻野が決めたことは因縁のようなものを感じる。オリンピックに行けることが、一番の課題をクリアしたということで、チームにとってプラス。」